ハワイ渡航時のESTA申請|期間と長期滞在の日数目安や注意点を解説
アメリカ合衆国(ハワイ、グラム含む)に入国するには、ESTA(電子渡航認証許可)の取得が必須。
ビザを取得せず一般的な観光や短期商用の目的でハワイに渡航する場合、ビザ申請が免除されるESTAを取得しましょう。
今回の記事では、ESTAの申請方法から滞在できる期間と長期滞在の日数目安、注意点などをお伝えしていきます。
これからハワイに旅行をする方、ESTAで長めに滞在したいと考えている方は、ぜひチェックしてみてください!
ハワイ渡航に必要なESTAについて
ハワイ(アメリカ全土)渡航には旅行や出張など短期滞在の場合、渡航前にESTA(アメリカ電子渡航認証システム)取得が必要です。
そうすることで、ビザ取得をしないでアメリカに入国することが可能に。(滞在期間は最長90日間)
申請が完了したESTA、有効なパスポート、帰りの航空券を所持(もしくは予約)することで渡米することができます。
ESTAの審査には72時間ほどかかる場合があるため、ハワイ渡航が決まったら日数に余裕を持ってESTAを申請しましょう。
遅くても渡航の72時間前(3日前)が目安。申請費用は一人21ドルです。
あくまで電子渡航認証となるため、何か証明書が送られてくるわけではありません。審査が終わると、申請時に登録したメールアドレス宛にステータスを確認するよう連絡がきます。
連絡が来たら、ご自身でオンラインにて申請が承認されたかどうか確認するのみ。
ESTA米国ビザ免除プログラム(VWP)申請条件
下記の申請条件をすべて満たしている場合、ESTAの申請が可能。
- 有効なICチップ搭載のパスポートを保有している
- 往復または第三国への航空券もしくは乗船券を所持している
- アメリカへの渡航が観光、短期商用、通過目的(乗り継ぎ・トランジット)等
- アメリカ合衆国入国後、最長90日間までの滞在に限る
アメリカ国土安全保障省の公式ウェブサイトから申請を行いましょう。
ESTA申請方法
ESTAの申請はアメリカ国土安全保障省の公式ウェブサイトから行います。まず、右上のボタンで日本語に切り替えましょう。
「新規に申請を作成する」ボタンをクリックすると、記入表が出てくるので指示に従って順番に質問に答えていきます。申請には宿泊先ホテルの住所や電話番号などの情報が必要なので、あらかじめ準備しておくと良いでしょう。
家族全員分をまとめて申請することもでき、所要時間は一人分おおよそ20分程度。途中で回答内容を保存することもできます。
※インターネットで「ESTA 申請」と検索すると、公式サイトに似た申請代行サイトが表示されることがあります。これらのサイトは高額な申請代金を請求してくるので誤って利用しないようにご注意を。
公式アプリでも申請が可能に
2023年6月からは米国税関・国境警備局(CBP)が提供するスマホアプリ「ESTA Mobile」からもESTAの申請ができるようになりました。
「ESTA Mobile(エスタモバイル)」と検索すると、こちらのアプリが出てきます。
質問内容はウェブサイト版と同じですが、スマホアプリで申請すればスマホのカメラでパスポートの写真ページやICチップを読み取ることができ、自動でパスポート番号、氏名、生年月日などの情報が登録できます。
数字やローマ字のつづりを間違える心配がないので安心。
ESTAで滞在できる期間
旅行や出張など短期滞在の場合に限り、最大90日間連続でアメリカ(ハワイ)に滞在することができます。
そして、制度上は一度の滞在期間が90日以内であればESTAの有効期限の間何度でも渡米が可能。
ただし、頻繁な入国は要注意です。期間を空けずに何度もアメリカを訪れていたり滞在期間が毎回長かったりすると、本当に観光目的なのか入国審査官から怪しまれる可能性が高くなります。
ESTAの年間入国回数と滞在期間目安
制度上「あらゆる入国日より180日の期間内で最大90日まで」とされており、「入国される日より180日を遡り、その期間における滞在日数が90日を越えない事」とされています。
ESTAで入国した場合、90日以内の連続滞在が可能ですが、90日近く滞在して帰国した場合は、帰国後少なくとも半年は渡米を控えるようにしましょう。
目安として、年間のアメリカ滞在が累計180日以内、入国回数が年に3回程度であればセーフといわれています。
しかし、入国できるかできないかは当日の審査官によって決められるのであくまでも目安。
1年のうちに入国を繰り返したり帰国して1ヶ月後にまた渡米など、頻繁かつ長期の滞在を繰り返している場合、入国拒否になってしまうケースが多くあるようです。一度入国拒否になると、以後ESTAでのアメリカ入国ができなくなるので注意しましょう。
滞在期間が長い場合
滞在が2ヶ月を超えてくると、入国審査での質問内容がかなり厳しくなります。「一般的な旅行・観光とは違うのでは?」と疑問に思われるからです。しっかり説明できるように事前に回答を準備しておくと安心。
審査官は、「アメリカに定住したり働こうとしているのではないか」「違法労働しようとしているのではないか」という視点で厳しく審査をしています。
特に近年は、若い女性の一人旅が疑われることが多くなり、強制帰国になってしまった日本人女性のニュースも話題になりましたね。
また、一回の渡航で累計90日以上アメリカに滞在する予定がある方は、Bビザの取得を視野に入れたほうが良いでしょう。
Bビザとは?
アメリカのBビザは、観光やビジネス目的でアメリカ合衆国を訪れるためのビザです。最大180日滞在することが可能。Bビザには主に2つのタイプがあります。
- B-1ビザ(一時訪問者ビザ):ビジネス目的でアメリカを訪れる人々向けのビザです。会議や交渉の出席、ビジネスミーティングへの参加、短期の研修プログラムへの参加などが含まれます。
- B-2ビザ(観光者ビザ):観光、レクリエーション、または医療目的でアメリカを訪れる人々向けのビザです。観光旅行、友人や家族との訪問、医療治療などが含まれます。
Bビザを取得するには、申請者がアメリカの領事館や大使館でビザ申請プロセスを完了し、インタビューを受ける必要があります。ビザの目的に応じて、必要な書類や証明書を提出しなければならず、取得難易度はかなり高いです。
ただの観光では、ほぼ取得は不可能。どうしても必要な方は、専門家などに相談してみましょう。
ESTAの有効期限と確認方法
ESTAの有効期限は2年間。(ただし、パスポートの有効期限が2年以内の場合はその有効期限まで)
2年を過ぎた場合、再度インターネットで新規に申請する必要があります。また、2年以内であってもパスポートを更新した場合は再申請の必要あり。
ESTAでの渡航目的と滞在期間を守っている限り、申請回数に制限なく何度でも申請し入国の許可を得ることができます。
ESTAの有効期限を確認するには、申請したときと同じようにアメリカ国土安全保障省の公式ウェブサイトから「ESTAのステータス確認」→「個人による申請のステータス確認」をクリックします。
次の画面で、パスポート番号と生年月日、前回申請した際の申請番号(もしくは国籍とパスポートの発行日・有効期限)を入力し「申請の検索」をクリックすると、ESTAの有効期限が確認できます。
ハワイ滞在期間で注意する点
ESTAで許可されたアメリカ滞在期間「90日」を絶対に超えないことです。
滞在可能期間を超えて滞在してしまうことを「オーバーステイ」といいますが、これは不法滞在。罰金や拘束の対象となる深刻な違反です。
たとえ1日でも超えてしまうとオーバーステイとみなされてしまうので要注意。一度でもオーバーステイをしてしまうと、以後ESTAを利用して入国できなくなります。
もしもオーバーステイしてしまったら?
滞在可能期間を180日〜1年オーバーステイした場合は、3年間アメリカへの入国禁止。1年以上であれば10年間入国禁止になります。
180日以内のオーバーステイでは正式なペナルティーが定められていませんが、オーバーステイの記録が残ってしまいます。
「楽しくて延泊を繰り返しているうちに気付いたら90日以上経ってしまった」なんてことにならないように注意してくださいね。
故意ではなく、飛行機の遅延等で滞在日数が1日過ぎてしまった場合も、オーバーステイとみなされ記録が残ります。
滞在可能期間ギリギリまでいるのはリスクがあるため、帰国日は余裕を持った日程になるように計画しましょう。
オーバーステイ後に再入国する方法は?
ESTAを利用して入国しオーバーステイをしてしまった場合、以後ESTAを利用して入国できなくなります。そのため次回アメリカに入国する際は、数日間の旅行であったとしてもBビザの取得が必要です。
ただし、オーバーステイ後にビザを取得するのは難易度が高く、場合によっては国際弁護士が必要になることもあります。そのため、オーバーステイだけは絶対にしないようにすることが重要です。
最後に
今回の記事では、ESTAの申請方法から滞在できる期間と長期滞在の日数目安、注意点などをお伝えしてきました。
ハワイを訪れる予定の方は、ESTAの申請をお忘れなく。また、申請内容は事実と異なることがないよう注意して回答しましょう。
それから、ESTAでハワイに長めに滞在したいと考えている方は、この記事を参考に滞在日数を計画してみてください。前回長期滞在をした方は、次の渡米まで十分な期間が空いているかも確認しましょう。
くれぐれもオーバーステイに気をつけて、ハワイ滞在を楽しんでくださいね!
ちなみに、ESTAでハワイを含むアメリカに入国するのが2回目以降であれば、渡航者がスムーズに入国できるように提供されているMPC(モバイルパスポートコントロール)アプリを利用できます。詳しくはこちら▼