ハワイで「グリーン・フィー(気候変動対策税)」導入へ|2026年から宿泊税アップ

ハワイのホテル宿泊税が、2026年1月1日からさらに引き上げに!
ハワイ州は、2026年1月1日から「グリーン・フィー/Green Fee(気候変動対策税)」として、ホテルなど宿泊施設の宿泊税を一律0.75%引き上げることを決定しました。
この新しい仕組みは、気候変動対策の費用を観光客も一部負担する世界初の取り組みとして注目されています。
ハワイ宿泊でどのくらい負担が増える?
新たに加わるのは、1泊あたり宿泊料金の0.75%です。
例えば1泊400ドルのホテルでは、約3ドルが追加で課税されます。3泊すると合計9ドルに。
ハワイ州の宿泊税はすでに全米でも最高水準で、現在は以下の税金がすでに課せられています。
- 州の宿泊税:約11%
- 郡ごとの宿泊税:約3%
- 一般消費税:約4.7%
合計で19%近くに達していますが、今回の改正でこれがさらに引き上げられる見込みです。
税収はどう使われる?

年間で約1億ドル(約145億円 ※1ドル145円)の新たな税収が見込まれており、
- 森林火災対策
- サンゴ礁やビーチの保護
- 外来種の除去
- 気候変動に強い住宅建設支援
など、自然環境を守るプロジェクトの資金として活用されます。
2023年のラハイナ大火災を受けて、ハワイ州では気候変動対策の重要性が一層高まっています。


ハワイ旅行者への影響は?
0.75%の値上げ自体は、1泊あたり数ドル程度で大きな負担には感じにくいかもしれません。ただし、物価やホテル価格が高騰しているハワイでは、宿泊費と税金を含めると滞在コストは決して安くありません。
ハワイ観光局のデータでは、2024年の州内平均宿泊料金は税抜きで1泊約365ドル(約52,800円 ※1ドル145円)です。宿泊税を含めると1泊あたりの税負担が約1万円近くになる場合もあります。
クルーズ船にも課税
さらに、2026年7月以降は、クルーズ船でハワイを訪れる旅行者にも、停泊日数に応じて同じ税率が適用される予定です。
なぜハワイで気候変動対策税が必要?
ハワイは年間約1,000万人の観光客を迎える一方、人口はわずか140万人ほど。観光による環境負荷が大きい中、観光から得た収益をハワイの自然や文化を守る取り組みに再投資する流れは、世界的にも注目されています。
かつては、訪問者1人あたり50ドルの「入島料」を徴収する案も検討されましたが、米国憲法の旅行の自由に抵触する恐れがあり見送られました。今回の「宿泊税引き上げ」は、それに代わる現実的な方法として導入されます。
まとめ
ハワイ旅行を計画する際には、2026年以降は宿泊税がさらに上がることを念頭に置き、旅行プランを立てるのがおすすめです。
増税によって集まる資金は、ハワイの美しい海や森を守るために役立てられます。これからも持続可能な観光を支える大切な一歩として、知っておきたい最新情報です。

